7年前の冬に、飼育放棄された犬を迎えました。
当時、先住犬としてビーグル9歳(チャンス)とフラットコーテッドレトリーバー6歳(ティアラ)が暮らしていました。
そこへ来たのがフラットコーテッドレトリーバー生後7ヶ月の黒犬。名前はココにしました。
引き取ってきた方が一度お風呂で洗ったというのに、獣臭と糞尿の匂いが強烈でした。
我慢できないので私も何度か洗いましたがココの匂いはなかなか取れませんでした。
ティアラと同じ犬種とは思えないほどクマのように被毛が濃くボーボー。
我が家の中で暮らすようになってからヒドイ抜け毛でカーペットは毎日掃除機をかけても真っ黒。
どんどん毛が薄くなって一ヶ月後には別の犬になってしまいました。
あくまで想像ですが、氷点下の狭いところで食べ物もあまり与えられずに丸まって過ごしていたと思います。
それで被毛が濃くなり、暖かい家の中に入って不要な毛がどんどん抜けたのでしょう。
肉球は家ネコのようにプニプニ。
もちろん散歩もしていてないと思われました。
ココは7ヶ月だというのにトイレもわからず食糞もしました。
一応、大型犬なので部屋の中で、し放題では困るので夜間はケージに入れて寝かせました。
ある朝、寝室から出ると強烈な臭いが家中に漂っていました。
ココがケージの中でウンチをして、しかもそれを食べて、吐いていたのです。
全身ウンチまみれ。敷物も何もかもウンチだらけ。
朝から大騒ぎの大掃除でした。
散歩中にこんなこともありました。
雪解けシーズンの春先は、雪の下から色々なものが出てきます。
ココは、拾い食いのクセもあるので、気をつけてはいたのですが、私が見つけるより早くネズミの死骸を見つけ一瞬で口に入れてしまいました。
口からはネズミのシッポが出ていました。(お食事中の方ゴメンナサイ)
ネズミはどんな細菌を持っているかわからないので病院へ直行。
幸いココは車に酔う犬だったので慌てていて運転が荒かったためか病院に着く前に吐いてくれました。
抗生物質とお薬をもらって帰って来ました。
それ以来、拾い食いに注意して絶対させず、しようとしたらダメなことだと言い聞かせました。
庭にいる虫も食べているようでした。
いろいろ調べると子犬のココを農家の人に譲った元の飼い主さんがわかりました。
連絡を取ると、私の家に来たときの体重と、生後4ヶ月で手放した時の体重は同じだということがわかりました。
食べ物が満足に与えられない環境に居たことで、手近に居た虫などを食べたりしていたのでしょう。
栄養状態が良くなかったのは成犬になってからも大きくなれなかったこと、皮膚が弱くアレルギーでカユミがあることなどにも関係あると思います。
そんなココでも一年もみんなと一緒に過ごすと生まれた時から居るような顔をして暮らすようになりました。
フラットコーテッドレトリーバー特有のフレンドリーで人間大好きな性格も見えてくると、とても家族になついて可愛がられてます。
でも、イジメられた記憶があるのか他所の男の人には近づきません。
特に私の嫌いな人が撫でようとすると横を向いて拒否します。
(私は心の中でガッツポーズ!)
7歳になった今、それくらい以心伝心で楽しく暮らしています。
飼育放棄した方々へ。
こんなに可愛いココを捨ててくれてありがとう。