犬は喜び、怒り、恐れ、興奮といった基本的な感情をもっています。
人間にあって、犬にはないだろうと思われる感情は、罪の意識です。
犬は道徳観、良心の呵責というものは気にしないと思われます。
たとえば、私が以前飼っていた老犬のケアーンーテリア(名前はフリント)は、妻のジョーンにとっては頭痛の種でした。
彼女がシッシッとソフアから追い払っても、すぐにまた跳びのり。
ベッドから彼を押し出せば、反対側から跳びあがったのです。
ドアのところで吠える彼を叱ると、こんどは窓に跳びついて吠えはじめるのでした。
ある日、何人か客がきたとき、フリントは部屋をうろつき回って、だれか耳のあたりをかいてくれはしまいか、食べ物を落としてはくれまいかと、客たちの身体に鼻をこすりつけていました。
客がいやがるだろうと、ジョーンは手で追い払うしぐさをして、こう言いました。
『フリント、お客さまの邪魔をしちゃだめ。なにか面白いものを探してらっしゃい』
フリントはジョーンの言葉を文字通り実行しました。
部屋を出ると、たちまち彼女の肌着をくわえてもどってきて、それを引きずりながら喜び勇んで走り回ったのです。
客たちは大笑い、妻は真っ赤。
フリントは、
『どうせ叱られるなら、楽しいことしなきゃ損!』とでも思ったのでしょうか?
『哲学者になった犬』スタンレー・コレン著より引用
これは、犬に罪の意識はなく天真爛漫な生き物であるというエピソードですが、
ワタシは、犬にも罪の意識はあるような気がしています。
我が家のビーグル(チャンス)は、家の中での排泄を教えなかったこともあって一切しませんでした。
我慢できなくなるとドアの前で、『ヒーン!』
それに気づかないと『ワオーン!』と吠えて知らせますので庭へ出します。
あるとき、30分くらい前に散歩で済ませていたのもあり、家族が食事中でチャンスが吠えても我慢できるだろうと無視していました。
ふと気が付くとチャンスが足を上げずにお漏らしをしています。(外なら必ず足を上げる)
後で思い返すとその前になぜか大量に水を飲んでいました。
その時の顔は。。。
『出ちゃったよ~』
『見ないでくれよ~』という
とても情けない顔でした。
あの顔を見る限り
『犬にも罪の意識があるのではないか?』
と思えてしまいます。
アナタは愛犬の表情を見ていてどう思います?