犬が相手をだしぬいた例は数かぎりなくあり、なかには巧妙な画策をおこなう犬までいます。
シカゴのブレンダが飼っている、ビーグルのロルフとファニーもその例です。
彼女はこんなふうに話してくれました。
私がなぜファニーを、本物のペテン師だと思うようになったのか。
その背景として知っておいていただきたいことが、二つあります。
一つは、うちの犬たちは牛の骨が大好きだということ。
私は二、三日おきに牛の骨を一本ずつあたえます。
骨が汚くなったり小さくなったりすると、私が拾って捨てます。
どこかにいって、わからなくなることもあります。
一本だけ残った場合も、ロルフとファニーは争ったりしません。
そのとき骨をもっている者がその所有者だと、おたがいに理解しあっているようなのです
。
もう一つは、犬たちが骨以上に好きなのが、私の夫だということ。
その理由は、帰ってくるたびに夫が二頭をなでてやるだけでなく、裏口のドアの脇に置いてあるジャーから、特別のオヤツをだしてあたえるからだと思います。
スティーヴはいつも家の裏のガレージに車を停めて、裏口から入ってきます。
だから彼の帰宅は、犬たちにとってオヤツがもらえるチャンスなんです。
そしてある日の午後、ロルフは骨をしゃぶっていたのですが、ファニーは自分の骨が見つかりませんでした。
彼女はロルフのようすを眺め、部屋を歩きまわったあと、立ち止まって彼の骨をじっと見つめました。
私がなにかの用事でキッチンにいっていると、突然ファニーが私の脇をすりぬけて裏口のドアヘ突進しました。
彼女は後ろ足で立ち上がり、前足でドアを叩いたのです。
古いドアで少しぐらぐらしているので、叩くとまるでドアが閉まるときのようなパタンという音がします。
そのあと彼女はキッチンまでもどって、カウンターのそばに身を寄せました。
キッチンのドアに近いと同時に、そこを通りぬける者からは見えない場所です。
裏口のドアがパタンといったとたんに、ロルフが姿を現しました。
私の夫が帰ってきたと思ったのです。
そしてロルフがキッチンに入ってくるやいなや、ファニーは猛烈な勢いで飛び出していって、骨を自分のものにしました。
ファニーが裏のドアを叩いて大きな音をたてたのは、ロルフがそれを聞いて『スティーヴだ!オヤツがもらえる!』と判断するのがわかっていたからに違いありません。
そのあいだに骨を盗もうと考えたのです。
これは計画的にやったなと私か確信したのは、彼女が裏口のドアを叩いたあとカウンターの下に身をひそめ、ロルフが通りすぎたとたん、行動を開始したからです。
まったく、凄腕のペテン師です!
『犬も平気でうそをつく?』スタンレー・コレン著より引用
こんな犬同士の騙し合いもあるのですね。
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