犬も高齢になってくると性格が変わり、嫌なことをとことん拒否したり、自制心がなくなるので従順さが無くなり頑固になってくる。
ある本にそのような事例が載っていました。
我が家にもフラットコーテッドレトリーバーの高齢犬、ティアラ13歳が居ます。
2年ほど前から『おいで!』と呼んでも反応せずに無視するようになりました。
これが高齢になったときの反応なんだと、本からの情報を信じ諦めていました。
少しずつ変化もありました。
ティアラは、『雷』や『ジェット戦闘機の爆音』、ドドドッ!と『屋根から落ちる雪の音』などが怖くてパニックになる犬でしたがそれがなくなっていました。
年を取って怯える心も落ち着いてきたのだと勝手に解釈していました。
ゴハンを食べるのが楽しみでたまらないティアラなのに呼んでも来ないで寝ている。しかも、熟睡してます。
そんなことが多くなりました。
食に関する興味も薄れてきたのかと寿命が心配になってきました。
しかし、あるとき気づきました。
ティアラがコチラを見ている時、名前をどんなに大きな声で呼んでも来ないのに、手招きすると即動き出してワタシの方へやって来るのです。
ひょっとして、 耳が聞こえてないのでは?
何度か声だけで呼んだり、手招きだけで呼んだりして確信しました。
まったく聞こえてないのです。
声、音には反応しませんが、動作には確実に反応します。
ティアラは人間大好きの陽気な犬でした。
性格が変わって無視していたわけでは無かったのです。
視界に入るところで手招きすると喜んでやってくる、可愛いティアラに戻りました。
ワタシはとんだ誤解をしていました。
音のない世界になってしまってとても不安な気持ちだったのでしょう。
思い出せば、留守番で吠えなかったティアラがワンワン吠えるようになったのも呼びかけに反応しなくなった時期からです。
まったく聞こえないと声(音)でコミニュケーションが取れません。
きっとティアラとしては
・ダレも自分の名前を呼んでくれない。
・無視されているんだ!
・自分は必要とされていないんだ!
そう感じていたと思います。
手招きしたり、いつも身体を触ったりしているうちにティアラは以前のように元気になってきました。
足腰が弱っているのにココと引っ張りっこして遊ぶようになりました。
もっと早く気づいてあげれば良かったです。
でも、遅くなかったのが救いです。
残された時間があとどのくらいかはわかりませんが、ティアラと一緒にまた楽しく暮らせるのはとてもありがたいことです。